アイルランドの伝承に登場する猫の妖精、ケット・シーなんですが、元ネタや起源は何でしょうか?
9:4011アイルランドの伝承に登場する猫の妖精、ケットシーなんですが、元ネタや起源は何でしょうか?アイルランドの伝承に登場する猫の妖精、ケットシーなんですが、元ネタや起源は何でしょうか? 文学、古典 | カテゴリマスター 10:06「ケットシー(Cait Sith/Cat Síth)」は、アイルランドやスコットランドのケルト系伝承に登場する“妖精猫”です。。
その起源にはいくつかの説があり、正確な由来を特定するのは難しいのですが、一般的には以下のように考えられています。。
1. 名前の由来 • Cait Sith(スコットランドゲール語) あるいは Cat Sí(アイルランド語) と表記され、「Cait/Cat」は「猫」、「Sith/Sí」は「妖精」や「超自然的存在」を意味します。。
• そのため「Cait Sith/Cat Sí」という名前は直訳すると「妖精猫」「フェアリーキャット」といった意味になります。。
2. 大まかな特徴 • 多くの伝承では「黒い体毛に胸だけ白い斑点がある大きな黒猫」とされることが多いです。。
• 不思議な力を持ち、人間の魂を奪う死者の魂を運ぶ人語を解するなど様々な超常的能力が語られます。。
• もともとは妖精である、あるいは「魔女が変身姿」であるとも言われ、民間伝承の中でその正体ははっきりと定まっていません。。
3. 伝承民話上のエピソード • 葬儀の場に現れる猫 アイルランドやスコットランドの伝承では、ケットシーが葬儀の場に現れて死者の魂を奪う、あるいは死者の魂を連れ去るとされる話が残っています。。
こう言い伝えから、葬儀のときにはケットシーが寄りつかないように儀式や音楽を絶やさないように、といった風習が生まれま。。
• サウィン(ハロウィン)の夜の猫 古代ケルトの祝祭日であるサウィン(現代のハロウィンの起源)では、ケットシーが訪れて牛乳を要求するという伝承があり、もし与えられないと呪われる、与えると祝福が与えられると信じられていま。。
4. 起源に関する諸説 1. ケルトの妖精信仰がベース アイルランドやスコットランドに古くから存在する「妖精(Sí/Sìth)信仰」から発展いったと考えられます。。
ケルト文化では精霊や妖精の存在が人々の生活と密接に結びついており、その中で猫という身近な動物と結びついた存在がケットシーで。。
2. 魔女の変身譚 一部では「魔女が9回変身を繰り返すと二度と人間に戻れず、黒い猫の姿のままになる」という伝承があり、その姿がケットシーだという説もあります。。
3. “ケラスキャット(Kellas cat)”との混同 スコットランドのハイランド地方には「ケラスキャット」と呼ばれる、野生のハイランドワイルドキャットと家猫の交配によって生まれた大柄な黒猫が存在します。。
現地でこう大柄の黒猫が目撃されたことが、ケットシー伝承へと結びついた可能性も指摘されています。。
5. まとめ ケットシーは、ケルト文化圏においては“猫という身近な動物”と“妖精魔術”とが結びついて生まれた存在と考えられます。。
アイルランドでもスコットランドでも、死者の魂や呪い、祝福を司る不思議な猫との物語が多く語り継がれてきま。。
はっきりと単一の「元ネタ」というよりは、ケルト全域で受け継がれてきた妖精信仰、黒猫に対する畏敬や恐怖、そ土地土地での口承伝承が混ざり合って現在のケットシー像が出来上がったといえるでしょう。。
このはいかがでか?